中国に関する質問回答(二)

 【質問】 

また太平洋沖合のサンマ漁や尖閣諸島界隈の漁船をめぐって日中対立の時期に入りました。 中国の一般の人々は最近、どのように海の幸を味わっているのでしょうか?(サンマの塩焼きやマグロの刺身が食卓にのぼることも?) 

【回答】 

従来、この時期、尖閣諸島界隈へ行く中国の漁船はほとんど当方の故郷福建省から出発する漁船であった。 今年、福建省当局は、釣魚島(尖閣諸島の中国側の呼び方)の水域での漁獲を最小限に抑えるように漁業者に命令したらしい。 中国では、「釣魚島漁獲」という携帯ゲームがある。 

漁獲とは、本来漁師の生計や庶民の食卓に関わるものである。残念ながら、現在日中の間、敏感な海域での漁獲は政治的な問題になってしまった。 日本料理の中、魚料理の作り方はシンプルだそうである。日本のスーパーで売られている魚の種類は中国より多いらしい。

中国では魚の調理法は複雑かつ豊富で、調味料が多くて「合わせ技」が得意だ。 日本では、料理は柔道、将棋、プロレス等と同じように、「一本(いっぽん)」で決着がつくことを重視する。料理から見る日中文化の相違は明らかだ。 中華料理の魚の調理法は蒸す、茹でる、煮る、揚げ物、焼きなどなどある。家庭では、滅多に刺身を食べられない。生のものを食べるのはやはり躊躇がある。衛生面には安心できない。勿論、高級日本料理屋で、刺身メニューが人気ある。 

 日本にきたばかり時、うなぎの調理法は蒲焼きのみに意外だと思った。子供の頃、うなぎのスープをよく味わっていた。うなぎの煮込みもある。  

以下、サンマとマグロの中華料理レシピを一つずつ紹介します。 

 『サンマ味付け焼き』

 ①魚をきれいに洗い、タマネギ、生姜、にんにく、砂糖、塩をつけて30分ほど味漬けする。 

②フライパンに油を熱し、魚を入れて中弱火で3分ほどひっくり返して焼く。 

③焼き魚に胡麻をまぶす。 

 『マグロ焼き煮込み』  

①マグロにタマネギ、生姜、ワインを加えて5分ほど漬けこむ。

②マグロに片栗粉をしっかりとまぶす。フライパンで油を熱し、マグロを入れで二三分焼き、取りだす。

③フライパンにタマネギ、生姜、ニンニク、唐辛子を加えて炒め、500ミリリットルの水を入れる。 ④オイスターソース、醤油、料理用ワインなどを加えて沸騰させ、強火で鍋に揚げた魚を入れて20分ほど煮込み、スープに片栗粉の汁を入れ、仕上げにマグロにそのソースをかける。

  

一号館一○一教室

とある大学の学生記者・カメラマンOB・OGによる先駆的Webマガジン     カバー写真:石川龍