中国に関する質問(二十六)

「武漢で新型コロナの犠牲となった方の墓地は特別な存在」

 【質問】 

武漢で新型コロナの犠牲となった方の墓地の光景をテレビで見ました。びっくりしたのは中国でも「個人」のお墓で、日本のように「家」のお墓ではないのですね? 

【回答】 

武漢で新型コロナの犠牲となった方の墓地は、特別な存在です。湖北省民政庁が認可した1800エーカー以上の面積をカバーしている大型の運営墓地である湖北仙鶴湖湿地公園は、昨年3月から、1000個の1平方メートルの標準的なお墓を新冠肺炎で亡くなった武漢の出身者に贈くります。しかもお墓の管理料は最初の20年間に無料です。 

 遺族がオンラインで墓地の管理側と契約を締結し、新型コロナが収束した後、湖北仙鶴湖湿地公園に行って正式な手続きを行いました。それは特別な「個人」のお墓です。「新冠肺炎犠牲者墓地」は悲しい歴史を物語っている、と思われます。 

 中国では、「個人」のお墓で、日本のように「家」のお墓でも、両方が存在します。現在、普通の家庭にも、やはり「家」のお墓が求めます。 5年前、うちの母親が亡くなりました。家族でお墓を買い、「家」のお墓として、母親の居場所だけではなく健在の父親の場所も控えられています。お墓に関して、日本と中国、共通点があります。家族が一緒にいることが大事ですね。ただし、お墓は男系社会で、女が結婚したら実家の墓には入れない。 

もう一つ、中国独特な「革命公墓」があります。そこは、ある階級の共産党幹部と国際友人が死後に入った墓地です。生前も死後も階級に応じた扱いを受けているようです。 

北京の八宝山公墓、中国の最高ランク最も有名なお墓であり、自然豊かな庭園墓地です。革命墓地は、北京西部の石景山区に位置し、面積は150エーカーに及びます。 

1949年中国建国した後、明代の護国寺を基に再建され、主に党・国家・軍の指導者、民主党派の指導者、有名な愛国主義者、有名な科学者、文学者、国家に殉じた烈士の埋葬に使用されています。朱徳、董必武、彭徳懐など中国の革命家たちは、ここで永眠している。死後でも華やかな権力の舞台に身を置いてあるようです。 

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とある大学の学生記者・カメラマンOB・OGによる先駆的Webマガジン     カバー写真:石川龍