崩壊事故の教訓を忘れてはいけない
【質問】
アメリカのマイアミで起きた高層マンション崩壊事故のニュース映像を見て、私の周囲には(失礼ながら)「まるで中国みたい」という意見がけっこうありました。中国の人々はこのニュースをどのように受け止めているのでしょうか?
【回答】
中国とアメリカ、現在、各方面でのライバルになっています。アメリカの事故を見て、一部中国人には「他人の不幸は蜜の味」という心理が見えます。「アメリカの自由民主主義は世界最大のジョークだ」「中国人でよかった」というネット上のコメントもあった。政府間の対立が民間のナショナルな感情の高揚をさせたことに残念だと思います。
中国マスコミには、圧倒的にアメリカ政府を揶揄・批判、「米国政府は、命を救うためのことをしなかった」「中国の場合は、全員を救出されなければ、救助活動は止まらないはずだ、と行方不明者がまたたくさんいるのに、アメリカの救助活動の中止を批判したりします。
しかし、中国でも、よくマンションと橋梁の崩壊事故が起きているのでしょう。中国の大手検索サイトである「百度」に検索したら、崩壊事故に関するニュースのタイトルが見えましたが、ほとんど内容が閲覧出来なくなっています。ネガティブニュースと悪評が隠されているでしょう。
この20数年間、中国では、著しく経済発展を遂げてきました。全国は建設現場になっていると言われます。効率とスピードを追求するあまり、科学の精神さえも蹂躙して作ったものが、しばしば事故が発生しているようです。その代価は莫大でした。
以前より、この数年間、だいぶ改善されているようですが、他国を馬鹿にしてはいけない、自分が学んだ教訓を忘れてはいけないと思います。
(メルマガ黄文葦の日中楽話第46話)
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