中国の天気予報と警報
【質問】
日本ではこのところ天気予報から目が離せない状況ですが、中国ではあれだけ広い国土でどのように天気予報が行われているのでしょうか?中国ほど広大だと、しょっちゅうどこかで「注意報」や「警報」が発令されているのでしょうか?
【回答】
天気予報のことですが、中国の中央テレビ局は毎晩30分間ニュースの「新聞聯播」の後、毎日19:31から約5分間全国天気予報を行います。1980年7月7日の放送開始以来、中国で最も広く視聴されている毎日の天気予報番組であり、中国の人々が気象情報を知る上で最も重要なチャンネルとなっています。 40年以上にわたり、「権威ある予報と満足なサービス」をコンセプトに、人々の社会活動や暮らしにタイムリーで気象サービスを提供してきました。
その全国天気予報には、アナウンサーが全体的に天気状況を分析した後、時間をかけて、各地の主要都市の気温を地図で一つ一つ報告します。都市の温度を伝えるとき、同時にその都市の風景写真が映し出されます。広い中国地図を見ながら、各地の温度差がはっきり感じられます。それは面白いところです。 中国が広いので、子供が故郷と離れて、遠いところで働いている親御さんには、子供が住んでいる都市の天気状況を毎日必ず中央テレビ局の天気予報をチェックしている方が多いと言われています。
地方のテレビ局は当地の天気予報を行うわけです。一日に何度もテレビのニュースに続いて、天気予報が流れます。現在、専門の気象サイトやニュースサイトや携帯電話のアプリなどでいつでも各地の天気状況をチェックできます。気温のほかに、湿度、紫外線、空気汚染の状況も見られます。24時間天気、週間天気、30日間天気、40日間天気の項目もあります。
8月21日に、ネットで、以下のような天気予報を見つけました。「明日の午前6時以降は晴れのち小雨、その後は曇り、今日は気温の変化が激しい…薄手のTシャツや短パンなどの夏服をお勧めします」、このような親切な天気予報はとてもわかりやすく、服装のアドバイスもありました。 中国は日本と同じ、自然災害が多いです。注意報と警報があります。筆者の故郷福州には海岸が長い、昔から台風の被害がひどいものです。一階のお家に住んでいた時、よく浸水被害に見舞われていました。
注意報と警報は、名称、アイコン、防衛ガイドラインなどで構成されており、台風、暴風雨、暴風雪、寒波、強風、砂嵐、高温、干ばつ、雷、雹、霜、霧、霾、路面凍結などに分類されています。 警戒信号のレベルは、気象災害の危険度、緊急度、発展度に応じて、一般的にⅣ(一般)、Ⅲ(比較的に深刻)、Ⅱ(深刻)、Ⅰ(特に深刻)の4段階に分けられ、青、黄、橙、赤の順に表示され、英語と中国語でも表示されます。必要な時、気象災害の警告信号と防衛のガイドラインを公開します。
因みに、この二年間、日本でも中国でも自然災害が頻繫にあちこちで起きています。心配なことが多い世の中、自然災害に関する考え方も変わってくるらしいです。ウイルスも自然災害の一つ、それも人禍だと思います。日本と中国、東アジアの空を共有しているので、一つの気象共同体を作れば、気象情報の連携関係をできればいいでしょう。
(メルマガ黄文葦の日中楽話第52話より)
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