中国の人々にとって新年と旧正月

【質問】 

中国の人々にとって新年と旧正月は、どんなふうに受け止め方が違うのですか? 

【回答】 

新年と旧正月は、中国の人々には、旧正月は圧倒的に重要です。1月1日の新年はただカレンダーを交換し、日付が変って休日になるだけみたいです。旧正月は「春節」といい、中国人にとって最も重要な祭典であり、人々は、最高の料理と家族団欒の楽しみを味わえる旧正月のために、1年365日働いているようなものです。 

 ただし、中国政府のリーダーが新年と春節の両方に祝辞を寄せるらしいです。それは、やはり国際的な習慣に従うことでしょう。もう一つ、元日の北京天安門広場で、盛大な国旗掲揚式を行います。いわゆる、新年の際、愛国精神とナショナルプライドが再び伝えられるらしいです。 

 もう一つ、日本では正月が過ぎると干支が変わるわけです。ところが中国では、干支が変わるのは旧正月が来たときです。 例えば、今年1月、日本では、すでに寅年でしたが、中国ではまだ牛年です。2月1日の旧正月から、寅年になるわけです。面白いことに、中国の旧正月は誰もが1歳年をとるので、中国では数え年を使う習慣があります。 

満年齢は中国語で「周岁」と言い、それに対し数え年は「虚岁」と言います。数え年と満年齢の2つの年齢表現の存在は中国の1人2齢制があります。中国の伝統文化の中、一年の始まりがやはり旧正月です。 在日中国人はいつも毎年二回の新年を迎えます。日本の新年と中国の旧正月、どちらも大事です。  

(メルマガ黄文葦の日中楽話第69話)

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