ジャーナリスト・黄文葦のしなやかさ


堀間ロクなな

 黄文葦さんとはもう20年ほどもおつきあいしています。この間、日本と中国とのあいだには、歴史認識、靖国神社、尖閣諸島、反日デモ、訪日観光客、コロナ禍……などなど、ひっきりなしに大小の摩擦が生じてきました。それはたとえ望ましい事態ではなかったにせよ、ジャーナリストとして両国の架け橋をめざす黄さんには、その筆力を鍛えあげる成果をもたらしたように思います。
 このサイトの「辺縁人」の読者であれば、黄さんがどんなに難しいテーマを取り上げたときにもユーモアを忘れず、つねにゆとりをもって論じていることをご存じでしょう。ただ声高に叫んだり、卑下したりするよりも、そうしたしなやかな文章のほうがずっと力強い精神に支えられているはずです。その黄さんが新たに「日中楽話」のメルマガをスタートさせるとのこと、さらに逞しく新境地を開かれるものとわたしも大いに期待しています。

一号館一○一教室

とある大学の学生記者・カメラマンOB・OGによる先駆的Webマガジン     カバー写真:石川龍