中国に関する質問回答(十)
【質問】
日本にも漢方という形で、中医学が生活に入ってきていますが、中国では、医師や薬剤師以外でも漢方や薬膳などの知識は、一般的に持っていて,生活に皆さん役立てているのでしょうか? 一般の学校教育でも、陰陽五行や漢方的な考え方を習ったりしているのでしょうか。
【回答】
私の幼少期の記憶では、70~80年代の中国、漢方薬の使用は比較的一般的なものでした。 薬瓶のようなもので生薬を蒸すこと。中国では、昔から人々には漢方薬が西洋医学に比べて副作用が少ないと広く信じられています。 生薬を蒸すのは、やはり面倒なこと、カプセルカタチの漢方薬がだんだん増えてきました。普通の漢方薬は中国語で「中薬」と言い、カプセル漢方薬は「中成薬」と言います。
今年、中国では新型コロナが感染拡大時期、漢方薬関連ネット上に、新型コロナに関するお勧めの治療処方薬が公開されています。今年5月に、ある専門家が「蓮花清瘟」という名の漢方薬は新型コロナに効くと言われたので、一時大騒ぎになっていました。 一般の人々にとっては、漢方や薬膳などの知識はやはり食生活と関連しています。
薬膳料理とは、中国独自の食材と調理技術と現代科学の方法を用いて作られた食べ物です。つまり、伝統的な中医学と薬効のある特定の食品をマッチングさせています。薬膳料理栄養価が高く、病気の予防や治療、健康や体力の維持などの効果があります。
薬膳料理の店が多くありますが、家庭料理の中、よく薬膳を使われています。例えば、金銀花(きんぎんか)、枸杞子(くこし)当帰(とうき)などは常用の補助食材です。夏に、金銀花のお茶がよく売られているようです。 秋冬にふさわしい薬膳料理を紹介します。それは有名な薬膳料理である「当帰・枸杞子の鶏肉」です。主な調理法は煮込みで、鶏肉は柔らかくて歯ごたえがあり、スープは塩味が効いていて、しかも漢方の香りがして、すこぶる美味しいです。
中国の普通の中学校、高校では、学生に陰陽五行や漢方的知識を学ばせていないのですが、小学生・中学生のための漢方薬の人気科学書籍がたくさんあります。学校と親がそれらの科学書籍を課外読み物として子供に薦めます。
中国では、漢方薬専門の短期大学・大学が一つの省に少なくとも一校があります。漢方薬専攻の学生には必ず陰陽五行をも勉強します。
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