今年の石家荘は昨年の武漢になる恐れがあるのか

1月2日から1月5日までの間に、中国河北省は新型コロナ感染者を117人と確認しており、そのうち、無症状感染者が78人となっている。現在、河北省石家荘市の全域が新型コロナの高リスク地域に指定されて、「戦時体制」をとられている。 



石家荘市は北京市と隣接する河北省の省都。北京では3月に全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が開催される予定。中国政府としては、プレシャーは相当大きいと考えられる。



 河北省以外でも、各地で感染者の発見が相次いでいる。北京の順義区、遼寧省の瀋陽市・大連市では感染例が見られ、上海、広東、山東では新型コロナの変異種に感染した患者が確認された。 そして、今年の石家荘は昨年の武漢になる恐れがあるのか、と中国のネット世論では心配している。 



武漢大学医学部ウイルス学研究所の楊占秋教授は、「河北省では、より多くの感染者が確認されたのが、新型コロナはまだ抑制可能である。このような局所的な感染症の発生は、感染源を特定し、詳細なフロー調査により感染経路や密接な接触者を把握し、タイムリーに隔離などの対策を講じていれば、抑制することができる」と述べた。


 

さらに、楊教授は「『都市閉鎖』は現段階では必要ないと考えており、河北省の状況は当時の武漢が直面していたものとは全く異なる。昨年の武漢は新型コロナウイルスのことがほとんどわからず、良い方法もないので、封鎖しかなかった。そして今では、感染拡大を抑える方法がたくさんあります」と言われた。



 国家衛生委員会のハイレベル専門家グループのメンバーである曾光則氏は、「旧正月の時期には室内で大勢の人がいる狭い場所に集まることを避けることが重要で、基礎疾患を持つ65歳以上の高齢者には、長距離の移動は避けてほしい」と提言した。 中国の専門家は自信満々で、真剣な意見を述べたようだ。



1月8日、河北省石家荘市政府は、感染拡大を防ぎ、国民の健康と安全を守るため、8日石家荘市でのPCR検査作業が終了した後、一般市民は7日間自宅に留まると発表した。 

逆に言えば、日本のように中国が完全に民衆の自粛に頼って感染対策をしていたら、どのような結果になっていたのだろうか。その答えは、強制的な措置は避けられないように見えるということである…  

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とある大学の学生記者・カメラマンOB・OGによる先駆的Webマガジン     カバー写真:石川龍