中国では、毎年9月18日は防空警報の鳴動試験日
【質問】
「人防戦備緊急キット」の記事を興味深く読みました。中国の一般の人々は、いま本当に「空襲」などのイメージがあるのでしょうか?
【回答】 「空襲」、当方は子供の時よく聞かれていた言葉です。故郷福建省は台湾の向こう側なので、「福建前線」だと呼ばれていたのです。いつ戦争が起きてもおかしくない状態でした。「前線」のせいで、福建省の経済発展はほかの大都市より遅れているのです。今、「空襲」される意識は薄くなっているかもしれませんが、台湾に対し、中国が武力放棄を言わない限り、大陸側の民衆も「空襲」に備えなければならないです。
毎年、中国各地で空襲警報を鳴る行事を行っています。その日は9月18日、いうまでもなく日本に関連することで、1931年、日中戦争の導火線であった「九・一八事変」に由来しています。 9月18日、中華民族の「国恥の日」とされています。
「中華人民共和国人民防空法」を実施するために、毎年9月18日を防空警報の鳴動試験日とし、一般市民の国防概念と防衛意識を継続的に高め、警報の信号に慣れさせ、防空の技術的性能を試験することを目的としています。
習近平国家主席はかつて「人民の防空は国家的、長期的な戦略である」と明確に指示を出しました。
9月18日の空襲警報 は、10:00~10:15 の間、各地で鳴らし、警報信号はプレアラーム、空襲警報、警報解除の3つに分けられ、3つの警報はそれぞれ1回ずつ、3分間に鳴って、3分間に間隔して、合計15分で行います。結構本格的に警報が鳴っているようです。
空襲警報によって、人々の心底で空襲と戦争のイメージが強化されていると思われます。
(メルマガ黄文葦の日中楽話第63話より)
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