中国でベストセラーの本は?
【質問】
最近、中国でベストセラーの本は?
【回答】
以前、当方は中国に戻る際、いつも空港の本屋で数冊の本を買います。コロナのせいでもう三年間中国語の本を買っていないです。 中国では、さまざまなベストセラーがあります。その中、日本に関連する本も少なくないです。上海で出版されている影響力を持つ雑誌である「新週刊」が7月にベストセラーの10冊を取り上げました。その中、樹木希林の「この世を生き切る醍醐味」の中国語版もあります。ほかには、疫病、ウイルス関連する本「生命密码瘟疫传」にも入られています。
中国で360buyを経営していた劉強東が設立したWebサービス会社で京東商城傘下の「京東図書」は、先日、2022年中期の書籍ベストセラーリストを発表しました。総リスト、新書リスト、文学、経済・経営、児童書、社会科学、科学技術、教養、生活、芸術、文学・教育、試験などの部門に分けられた10のサブリストで、各リストには30作品が掲載されており、合計300作品以上がリストアップされているのです。
「京東図書」2022年ベストセラー中間発表では、文学書が輝いたらしいです。 全体30冊のうち、文芸書が9席を占め、全体的に優位に立つ結果となりました。 梁暁声の長編小説「人世間」、作家豆豆の長編小説「遠い救世主」、 劉慈欣のSFの名作「三体」が総合ランキングのトップ3を占めました。因みに、「三体」は日本でもたいへん人気を得ているようです。 梁暁声は中国の影響力を持つ小説家です。「人世間」は代表作品の一つ、2019年の第10回茅盾文学賞に受賞されました。「人世間」は「人間社会」という意味です。 中国の北方に住む周という名の庶民の生活を手がかりに、1970年代の改革開放から 50年間の中国庶民の生活を描いた作品です。
外国人作家では、 ガブリエル・ガルシア=マルケスの長編小説「百年の孤独」、東野圭吾の「白夜行」「ナミヤ雑貨店の奇蹟」、ハーパー・リーの「アラバマ物語」などもベストセラーの常連で、「百年の孤独」は外国文学で唯一文学ベスト10入りを果たしています。ベストセラーを見たら、中国では、名作の小説が愛読されていることが分かりました。
ところで、ロックダウンの中国ではさぞや巣ごもり需要で本が読まれたと思いますが、携帯アプリのほうがもっと圧倒的に多く使われていると思います。
(メルマガ黄文葦の日中楽話第83話より)
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