中国のスイーツには伝統文化がある
【質問】
黄さんおすすめの中国のスイーツは?
【回答】
日本のスイーツは美味しくて甘くない、日本に来た時の新発見の一つでした。中国のスイーツは甘かったのです。スイーツは中国で「甜点」あるいは「糕点」と呼びます。中国各地の伝統的な「甜点」がそれぞれの特徴があります。 当方はあまりスイーツを食べないのですが、中国の伝統文化にちなんだ伝統的スイーツには興味があります。中国の「甜点」は、秦の時代初期から2000年以上の歴史を持つ、中国の伝統的な食べ物のひとつです。おすすめの中国スイーツは以下の通りです。
1、桂花餅 「桂花」はモクセイです。明朝末期に生まれた「甜点」で、300年以上の歴史を持ちます。もち米粉、砂糖、蜂蜜入りモクセイを原料に桂花糕を作り、世に賞賛されたと言われています。食感は繊細で柔らかく、モクセイの香りがとても強く感じられるそうです。
2、緑豆餅 古代中国の祖先は、平和と健康を求め、端午の節句に粽や雄黄酒、緑豆餅、アヒルの卵の塩漬けなどを摂取したと言われており、長い文化背景があるだけでなく、緑豆餅は甘くて冷たい味、清熱解毒、夏バテ解消、のど越しよく、むくみを解消、目が明るくなるといった効果があり、特に夏には緑豆餅で夏バテ解消も兼ねているのだそうです。
3、馬蹄餅 馬蹄はシログワイの実。中国の蘇州、広州、福州、広西チワン族自治区の伝統的なデザート菓子である馬蹄餅は、唐の時代に生まれたと言われており、シログワイの実や落花生の粉を砂糖水で蒸して作られます。半透明の黄色で、割れやパッカリングがなく折りたたむことができそうで、柔らかく滑らかで、歯切れがよく、甘い味わいです。
4、鳳梨酥 パイナップル・小麦粉・鶏卵・バター・牛乳などを原料に使った焼き菓子であり、日本では、台湾料理を代表する銘菓の一つだと知られますが、実は、中国の南方にも流行っていて、当方の故郷福州でも鳳梨酥が愛されています。
5、九層餅 千層餅、中元餅などとも呼ばれ、沿岸部の伝統的な中国名物で、たっぷりクリームと甘い層を持つ多色のスイーツです。大晦日、清明、中元、重陽は伝統的な中国の祖先崇拝の4大祭りとも呼ばれ、特に浙江、福建の沿岸部の各家庭では、その時期に豚肉、羊肉、メロンや果物、九層餅などを並べて礼拝し、祖先を忘れないという業式をするのだそうです。
(メルマガ黄文葦の日中楽話第87話より)
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