先生を尊敬しています。でも先生だって…

3月に6年生の子どもたちを卒業させ、それぞれがちがう道に進んだ。
4月からは5年生の担任になった。
いつも5・6年生の担任ばかりしているけれど、子どもが変われば同じような指導はできない。

3月までは個性豊かで面白い子どもたちだったけれど、次の子どもたちとは、どんな1年になるのだろう?
新年度は、子どもも保護者も、実は先生も同じ気持ちなのだ。


新しいクラスになって、3日目の昼休み。
ある女の子に手紙をもらった。

『先生のことは、尊敬しています。今までの先生とは違って厳しいし、ちゃんとダメなことはダメだって言ってくれるから。今までの先生は優しすぎてクラスの男子は言うこと聞かなかった…。でも先生に直してほしいことがあります。先生も自分で決めたクラスの約束守ってないですよね?先生も約束は守ってください。』

他にもいろいろ書かれていたけれど、こんな内容だ。


子どもは、よく大人を見ている。
大人が言っていることや、やっていることに筋が通っていなければ、子どもは言うことを聞かなくなるし、反抗的になる。
それが思春期だ。
世の中のことがいろいろ分かってきたからこそ、大人が嫌いになる。

私も中学生のころ、
『大人だって、約束破ってるじゃん!だから、私だっていいじゃん。』と言っていた。


もっともな話である。
尊敬される大人になるには、どうすればいいのだろう?
『先生だって…』
『大人だって悪いじゃん…』
これを言わせない大人になるのは、永遠のテーマではないだろうか。


一号館一○一教室

とある大学の学生記者・カメラマンOB・OGによる先駆的Webマガジン     カバー写真:石川龍