教員はブラックか

先日、芸能人カップルが大麻取締法違反で逮捕されたと、ニュースで話題になっている。そのお相手の女優が出ていた代表的なドラマに、金八先生がある。

私は金八先生が好きで、よくドラマを見ていた。彼のように子どものことだけを考えられていたら…と思うと羨ましく感じるが、現実は彼のようには、いかないのが現実の教員だ。
しかし、現実の保護者は、彼のような教員をイメージしている保護者がよくいる。
私もそのうちの一人だった。

最近巷を賑わせている『働き方改革』。
その波は、教育現場にも押し寄せている。
本当は、子どもたちのことを考えていたい。
子どもたちへの授業の準備だけをしていたい。
なのに、その時間がとれない。
なぜだろう?
なぜ教員なのに、授業の準備がとれないのだろう?
なぜか膨大な事務仕事だけが机上に置かれている。

『月の残業時間は45時間以内におさめること』というお達しが出た。
1ヶ月20日働くと考えると、1日二時間以内の残業時間だけど、ほぼ不可能である。
先日、月の残業時間が100時間を越えた理由で、管理職に減らすように言われた。
しかし、管理職も現場も残業時間をなくすことが難しいと感じている。
それくらい教員は疲弊していて、子どものために働きたいのに、その時間がとれない。

どうしたら、子どもたちのことを考えた仕事ができるのか?

あるベテランの先輩が、『昔は良かった。今は窮屈だよ。昔は人情味があったよね。』と話していた。
一昔前までも残業時間は多くても、窮屈な仕事ではなかったようだ。
なぜ今は窮屈なのだろう。

そんな私の5月の残業時間は、100時間近くになった。
でも教材準備はまだまだだ。

サラリーマン教員がいいのか、金八先生のような教員がいいのか。
まだ答えは見つかっていない。

一号館一○一教室

とある大学の学生記者・カメラマンOB・OGによる先駆的Webマガジン     カバー写真:石川龍