「秋褲」を穿きますか
黄 文葦
21年前、筆者は日本に上陸したばかり時、日本の女子中学生・高校生がなぜスカートが短いのか、子供はなぜ冬でも短パンなのか、寒くないのか、と不思議に思っていた。
当時は、既に数年間日本で暮らしている親戚は「日本人は上半身の保温に力を入れていて、女子高生はスカートが短いですが、厚手のマフラーや厚手のジャケットで寒さをしのいでいます。素敵なスカートを履くのは、見た目はかわいいでしょう」、と言ってくれた。なるほど、上半身は温度を保ち、下半身は風姿を示す。
一方、昔から、中国人の冬対策として、「秋褲」(英語でLong Johns)は欠かせない存在だ。「秋褲」とは、気温が低くなってきたときに、ウールパンツやコットンパンツ、アウターパンツの中に履いて暖を取るためのロングパンツのことだ。秋になって涼しくなってくると、パンツ1枚では暖かさが足りないので、パンツの中にピッタリとしたズボンを穿くので、「秋褲」と呼ばれる。因みに、台湾では、「秋褲」を「衛生褲」という。
冬、中国人には下半身の保温に力を入れる傾向がみられる。
日本では、「秋褲」に似ているようなロングパンツがあり、消費対象は主にお年寄りだと思う。 現在でも、冬になると、鞄を背負って短いスカートを履いた女子高生が、膝を真っ赤に凍らせながらも寒さに負けずに歩いている姿をよく見かける。それは美意識の要素や学校の規則が含まれているのが、どちらかというと国民的な習慣だと認識している。
「秋褲」を穿く理由を中医学の観点から言うと、タイトなパンツを穿いて、太らないようにすることはもちろんだが、最も重要なのは保温だ。体の中で重要な体重を支える関節である膝関節は、寒さに弱いらしい。生理期間中の女性は特に脚を温めることが大切だ。
中国では、寒い冬は、「秋褲」はお年寄り向けるだけではなく45歳以下の消費者用も販売されており、オフィスでも使える人気商品で、かつて中国のネットでも大きな話題となっていた。 中国の南部は北部ほど寒くはないが、気候は非常に陰湿で、しかも室内には暖房がないので、特に、農村地域では「秋褲」も冬の必需品になる。 現在の若者が「秋褲を穿く派」と「秋褲を穿かない派」分けられている。
穿く理由としては、子供時からこういう習慣に慣れているとか、長時間室外で仕事をしているとか… 履かない人は、その理由も非常に単純で、1つは、秋褲を履くと、人が肥えて見え、スタイルに影響すること、2つ目は、北国は暖房が効いているので、室内の温度が高く、秋褲を履く必要がないことだ。 中国とは異なり、西洋の学者は一般的に科学的な観点から冬の衣服の習慣を見ている。西洋の観点として、頭は体の中で最も熱を発する部分であり、頭は体の全体の25%のエネルギーを必要としている。
科学の根拠を言えば、骨盤よりも首を温めることの方がはるかに重要だ。頭部は頭皮の表面近くに多くの毛細血管があるため、寒い冬には暖かく快適な帽子をかぶることで、頭部からの熱の発散を大幅に減らすことができるらしい。 寒い冬に頭や上半身をしっかりと包むか、足腰をしっかりと包むかは、国の伝統や習慣の問題でもあるのが、もちろん現代社会ではファッションとも大きく関わっている。というわけで、「秋褲」を穿くかどうか、体調や好みによって、あなた自身が決める。
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